運動しても痩せない?

少しくらい運動を始めても痩せないどころか

逆に太った、という体験談は本当によくある話です。

筋肉の方が脂肪よりも重いから?という点も無視できませんが、

それよりも、少し運動をした分食欲が増えて、必要以上に食べてしまうことが

よくある話だからです😂

運動はいろんな意味で欠かすことができない大事な行動ですが

食生活も分量を変えずに、運動でカロリーを消費しても

その分お腹が減って不満が高まります。

加えて、少しくらい走ってもおにぎり1個分のカロリーも消費できませんが、

料理から大さじ1杯でも油を減らせば100キロカロリーも抑えることができることを考えれば

運動よりも食生活を変えることの方が体重への影響力が大きいことは明らかです。

ですが、食生活を改善して運動も始めたのに痩せない理由は何なのでしょう???


この点について

ATOMIC HABITという本に進歩を説明する良い例え話があるので引用します。

目の前のテーブルに、氷の塊が置かれていると想像してみてください。

気温は25度です。

ゆっくりと部屋が暖まり始めます。

26度。

27度。

28度。

氷はまだ目の前のテーブルにあります。

29度。

30度。

31度。

まだ何も起こりません。

そして、32度。氷が溶け始めます。

それまでの温度上昇と変わらないように見える1度の変化が大きな変化をもたらしたのです。

ブレイクスルーの瞬間というのは、それまでの多くの行動の結果であり、大きな変化を起こすのに必要なポテンシャルを蓄積していることが多いのです。

癌は一生のうち80%は発見できずに過ごし、数ヶ月で体を乗っ取ってしまいますね。

同様に習慣というものは、ある臨界点を超えて新たなレベルのパフォーマンスを発揮するまでは、何の変化もないように見えることが多いのです

探求の初期と中期の段階には、しばしば「失望の谷」があります。

すぐに変化が起こる事を期待していたので、

最初の数日、数週間、数ヶ月の間は、変化が効果的でないように見えてしまうことに苛立ちを覚えます。

これが、習慣を身につけるのが難しい理由の1つです。

人は小さな変化をいくつか起こしても目に見える結果が得られず、やめてしまいます。

1ヶ月間、毎日運動を続けているのに、なぜ体に変化がないのだろうと考えてしまうのです。

このような考え方をしていると良い習慣を簡単に放棄してしまいます。

意味のある変化をもたらすためには習慣を長く継続して、停滞期を突破する必要があります。

もし良い習慣を身につけたり、悪い習慣を断ち切るのに苦労しているとしたら、

それは上達する能力がないからではありません。

努力しても成功しないことに不満を持つのは、氷を25度から31度に温めても溶けないことに不満を持つようなものです。努力は無駄ではなく、蓄えられているのです。


つまり、習慣的に変化を実行していれば

今日じゃなく、明日結果が出るかもしれなしという事です。

食生活の改善も、運動もまずは程度に関係なく自分の決めた変化を毎日続けてみてください。

どらくらい続ければ結果が出るのか?

それには個人差があると思いますが、

一つの目安として私個人が提案したいのは3ヶ月という期間です。

例えば食生活を植物性(ホールフードプラントベースまたはそれに近い状態)

にすれば腸内環境は21日で対応し、どんどん改善していきます。

アセテートという物質を生産してくれる腸内細菌が増える環境が整います。

いわゆる痩せ菌と呼ばれる類の腸内細菌です。

(逆に腸内環境は悪しき食習慣を採用すれば5日で乱れます)

それから食欲増減に非常に影響する女性のホルモンバランスは

月経開始日に食生活を変えたとして約1ヶ月でかなり整えることができます。

最後に赤血球の寿命が3ヶ月程度という点を意識すると、

糖と結合した状態の赤血球が新しいものに入れ替わるのに3ヶ月程度かかると思います。

つまり全体的に血糖値が改善されるのにそれくらいの期間は新しい習慣を

続ける必要があると思うのです。

食欲は血糖値によって常にコントロールされていますので根本的な改善が

健康的に痩せるという事には欠かせません。


ちなみに、

食べ物から植物性食品をとことん排除して炭水化物ゼロの状態にすれば

人間はあっという間に身体を痩せさせることができますが、

それは体で健康を維持してくれているシステムを飢えさせているようなものです。

今日肉だけ食べたとしても、明日心臓発作は起こらないかもしれませんが

一歩、一歩着実に

心血管疾患、糖尿病、癌、高コレステロール、認知症 あらゆる感染症や

自己免疫疾患etc ....を発症する未来に近づく食生活です。

人間は外見が美しくすらっとしていても、

腸内環境が腐敗したり、血液だけ肥満状態になることも可能です。

鏡と体重だけで判断されないようご注意ください。











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