ヴィーガン食で生活習慣病が予防できるという勘違い

こんにちは☆

ドイツのヴィーガン栄養士の講座の中で、

面白い演習問題があったので簡単にご紹介したいと思います。

その問題とは、

以下の文章をより正しく言い直しなさいというものです。


”ヴィーガン食(食生活)は、肥満、糖尿病、癌などの病気を予防できる”


うーん、

一見すると正しいことが書かれている気がしますが、どこが間違っているでしょうか?


求められる言い直し方とは、以下の通りでした。

教科書にある模範解答例

野菜や果物の豊富なホールフードかつ植物ベースの食事は、

肥満、2型糖尿病や癌などいくつかの食事に関連する病気を予防できる可能性がある。



肉や魚を完全に絶って、精製された白い穀物や砂糖ベースのヴィーガン食に切り替えたところで

インスリンを1日中出しっ放しにしてしまうような食事(や頻度)では、

肥満やそれに付随する病気は改善されないでしょう。

口に入れたものをゆっくり&しっかりと吸収し、満腹感を得つつ、上手に代謝させるには

十分な水分、ビタミン、ミネラル(によってコントロールされるPHバランス)、食物繊維が不可欠ですね。


同じカロリーの範囲でもかなりのボリュームを出すことができる

ホールフードかつ植物ベースの食事は特にダイエットにおいては重要な鍵となります。

今やプラントベースドクターとして世界的に有名なDr. John McDougallの

若き頃の動画に、植物性の食事で得られる胃の内容物のボリュームを

を説明する素敵な動画があるので添付します。

1:38〜ご覧ください。

ガラスの容器にはそれぞれ500kcal分の様々な食品が入っています。

右から500kcal分のバター(もしくはそのほかの油)

次は500kcal分の肉、

続いて500kcal分のチーズ、

続いて500kcal分の米、そしてコーン、

続いてジャガイモを紹介されますが

ジャガイモ500kcal分はDr.McDougalが胃に見立てたガラスの容器に入りきらず400kcalまでの量で

いっぱいになりました。

そして最後はデザートです。

キャンディーならほんのわずかな量で500kcalとなりますが、

新鮮な果物はどうでしょう

大きなお皿にたっぷり盛ってようやく500kcalです↓↓



加えて、

現代では、満腹を得るために必要なレセプターは2つあり、

このような胃の内容物のボリュームによる物理的なレセプターと、

その食品に含まれる微量栄養素に由来する科学的なレセプターの両方が満たされて

満腹感が持続することがわかっています。

つまりホールフード、植物ベースの食事にすることでそれらは両方とも満たされやすく

肥満と相関のあるあらゆる病を防ぐことができると考えられます。









 





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