ベジタリアンの子供が心配？

2016年に投稿された、

何かのサイトに娘さんがベジタリアンになったことで

お悩みのお母さまがこんな投稿をされていました。

この真剣なお悩みに対して、たくさんの方がコメントされていましたが

この投稿に回答するアカウントは持っていないので、

私の思ったことをここに記事にしたいと思います。

＜お悩み＞

＜私の意見＞

この方の娘さんの行動は賞賛に値すると、まず私は思ってしまいました。

理由は動物性食品を食べないからではなく、しっかりと自分で研究する、

自分の考えを周囲に伝える姿勢です。

自分で色々とベジタリアニズム、ヴィーガニズムについて調べて

お料理までしている。

きっとお母様が思っていらっしゃる以上に栄養の事も勉強していると思います。

途中、間違えて体調を壊すことがあるかもしれませんが、

きっとこの娘さんならまた原因をお調べになるんじゃないかな。

6年生ってもう大人で、色々なことを知っています。

学校や周囲の方々もそれほどの理解を示すのはすばらしい環境ですよね。

それはこの娘さんが日頃からしっかりされていて

理論的で”この子のやる事ならきっと大丈夫”と思わせる子だからではないでしょうか。

お母様として、この娘さんの健康面に気をつけるためには見守るだけではちょっと足りません。

家庭でもできることがたくさんありますよ。

栄養面ではどんな植物性食品にどんな栄養があるか

何が何の代替えとして最適か、何をどれくらいの量食べるべきか。

いつ食べるべきか。組み合わせはどうすべきか。

バランスの良いたんぱく質、質の良い脂肪酸や糖質、

鉄、亜鉛、ビタミンDにB12....

菜食者がどうやってそれらを取り入れるべきか勉強できる事はたくさんあります。

お母様の植物性食品の栄養に関する理解が乏しければ

家庭で提供するご飯は自然と動物性メニューの消去法になり、

キッチンにはベジタリアンの栄養に必要な食材が揃わず

娘さんの食事メニューが減って不安になるのです。

ベジタリアンは野菜ばっかり食べていればいいんじゃないんです＾＾

お母様の対応を娘さんはしっかり見ていますよ。

意外かもしれませんが、

健康的に完全な菜食生活を継続するなら

食べないものの数より食べるものの数の方が増えます！！！

植物性のものだけでも計画的に考えるとバランスよく食事できますので心配不要です。

植物には含まれないと研究結果の出ているビタミンB１２（別記事あり）はサプリ要。

植物にはほとんど含まれないビタミンD（きのこにはわずかに含まれる）は

サプリを検討されるのも良いでしょう。

日光を受けるのに問題のない時間はビタミンDは日に当たれば合成できます。

私は完全菜食者になって他の家族や雑食の皆さんが食べる食品の

多くを口にしなくなりました。

よって以前属した社会の多くの部分からは変人扱いされるようになりました＾＾：

ですが、拒否しているのは動物性食品だけなのであって、

雑食の皆さんが女子会でしか食べないような

全粒穀物やハーブ、豆類、質の良い脂肪酸やファイトケミカルを含む食品、果物、野菜、スパイス、ナッツを毎日何種も食べています。

食事のことを考えるのも大好きです。

私は大人なので自分で適切な食材を買い揃えることができますが

小学生のお子さんはご両親のサポートが必要です。

菜食に関する本を一緒に読んでみたり、新しいレシピにチャレンジしてみたり

親子で楽しく理解を深めてくださいね。

精神面では、たとえ家族であっても異なる食生活を支持する人同士が

価値観を通わせることは非常に難しいです。

できるのは妥協し合うことくらいです。

私は、娘さんを心療内科に連れて行くのではなく、経験ある菜食者や菜食に詳しい栄養士と

話す機会を与えてあげる方が良いと思います。

お母様もついでに菜食の専門家とお話しされてみたら少しは安心できるのではないでしょうか。

雑食者にしてみれば、菜食する人の方に脅迫観念や精神異常があるように見えるかもしれませんが

当人の精神はいたって健全で、

”肉を食べる親の健康が心配”

”肉食する価値観の異なる人々との円滑な交流方法”

”どうやったら地球環境や世の中を個人単位でも改善できるか”

みたいなことが悩みの種だったりします＾＾

共通の価値観（食習慣）を持つ人との交流で心がずっと楽になりますよ。

それと、

動物性食品を食べたらお腹を壊すようになるという箇所に関しまして

菜食で、動物性食品の消化具合に変化が起こることは自然ですよ。

いつも肉ばかり食べる人がグリーンスムージーを飲んだら急に下痢になるのと

あまり変わりません＾＾

私もベジタリアンの時に、料理に潜んでいたお肉をうっかり食べてしまった時など

必ずお腹を下していました。（今でも、万一食べれば消化不良を起すでしょう）

吐くのはアレルギーでない限り、精神的苦痛によるものかもしれません。

肉の消化には腸で肉が腐った時にそれを餌にして増える微生物（悪玉菌）の協力が必要です。

そういう微生物の少ない菜食者の腸では肉はちゃんと消化できません。

肉を日常的に食べ始めたらまた消化できるようになりますが、、、

肉の消化に慣れるにも繊維の多い野菜の消化に慣れるにも

腸内環境は３週間ぐらい時間を要しますし、そもそも彼女はもう肉を食べないでしょう。

肉を消化できないからと言ってベジタリアンの体調が悪いわけではありません。

むしろそんな時は便も臭わず腸内は理想的な状態ではないでしょうか。