未来の食をテーマとする展示を見てきました。
ベルリンのフィルハーモニーの裏にあるKunstgewerbemuseum(美術館名)で
今月面白い展示をしていたので 行って参りました。
展示のテーマは”フードレボリューション、未来の食”です。
入り口のディスプレイから、木があちらこちらで点滴から栄養を得ていて ただならぬ雰囲気ですが
これもアートの一部となっております。
展示の概要としてはこのような感じです。
”資源の減少しつつある社会において、将来人間はどんなものを食べて生きるのだろう。
グローバル化した食糧生産は、気候の変化に重要な役割を果たしている。
人は食習慣で世界を左右している。
食はもはや個人的な問題ではなく高度な政治的な行為と言えるだろう。
このイベントでKunstgewerbemuseumは食物と生活の未来についての新しい思考と実践モデルの芸術的、科学的、推論的な研究室に変貌を遂げる。
Food Revolution 5.0 Design for Tomorrow's Societyの展示会には、30人以上の国際デザイナーが招かれ 栄養システムの変化を形成するデザイン、アイデア、ビジョンが発表される! ”
ということで、展示の中にはこのようなものがありました。
畜産現場から発生するガスや熱を利用して上層で植物性食品を育てる
エコ完結型のファクトリーファーミングの模型。
(写真を撮り忘れました!)
都会に地上7メートルの柱を立ててミツバチを飼う方法。
食糧難軽減のため食用の虫を家庭菜園風に育てて サラダやパスタ、
うさぎ型コロッケ風に食べる案。
しかもそのコロッケは3Dプリントにて形成され(果たしてその必要があるのか?)かなり研究が進んでいました。
食糧難の時代、食用の虫がタンパク質源として大流行したとしても
私はおそらく食べられませんが^^;
食用虫を開発している研究者のお姉さんたちは本気です。
キッチンの引き出しで、残飯で育てた虫を楽しそうにお料理し、パクパク頬張っていました。
細胞を培養させて、動物を殺さずに肉を作る機械。
これはまだ試作品のため機械の中身はコットンのようです。
リアルすぎたのが、
海藻を原料として肉の代用品を作ったものを動物の形の型に入れて 固めたり、それを材料に本物さながらのソーセージやハムを作るアイデア。
そのほかには海藻で作ったエコな食器、
なんでも甘い物として食べられるように味覚や嗅覚をコントロールする小物、
どんなビタミンや栄養も提供する食品にも変化自在にする半分生物のプラスチック食品
など、アーティストたちの思い描く未来の世界は菜食がメインストリームではなく
予想以上にSFチックでした。
それでいて単なる想像の世界に収まらず、
非常に説得力あるプレゼンテーションも多く驚きの連続です。
この映像の↓牛肉の塊のようなものも肉ではなく未来の肉代替品です。
世の中には想像を超えたアプローチで食に革命をもたらせようと挑戦している
芸術家や科学者たちがいるものだなぁ。
地球環境の改善に挑戦する生き方というのは、個人の食生活を変える以外の方法もあるのだなぁ。
この展示を訪れてそう気づかされました。
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