食品の真のコストは表示される値段じゃない
私が植物学の栄養を勉強している教材の中に、
また一つ衝撃的な記述があったので、それについて触れたいと思います。
さて、1個100円のハンバーガー。
安いですよね?
例えばそれは1個のりんごより安いことすらあります。
でもこの、100円を支払って手に入るハンバーガーには
実はそれ以上のコストがかかっています。
つまり、食品の実際の価格はお店やスーパーマーケットで、
商品につけられる価格はその国の消費者が支払う価格ですが、
食品の真の値段はそれプラス生態学的なコストで構成されていて
見えない方のコストの埋め合わせは
その原材料(特に飼料)が生産された国の人々が間接的に負担しているのです。
2014年にある調査では家庭で食糧に費やされた金額と所得の割合(パーセンテージ)が収集されました。(Ermann et al。、2017)
いわゆるグローバル・サウスと呼ばれる南半球に偏在している発展途上国では
家計所得の約半分が食糧に費やされ、
世界の北部(いわゆる工業国家)では、家計所得の10%未満または少なくとも20%未満が自宅の食糧に費やされていることが明らかになりました。
実際動物製品の生産には、多くの技術的努力、多量の植物性食品および飼料を要し、
私たちの口にする動物用製品の価格は、植物製食品の価格よりもはるかに高くつくはずです。
にもかかわらず例えばここドイツにおいて動物製品が、野菜より安く手に入る理由は
EUの補助金、飼料の輸入コストの安さ、付加価値税(VAT)が低いことなどに関連しています。
原則、生産環境に及ぼす被害をカバーするコストはスーパーで販売される商品の価格に含まれていないのです。
ですがその被害を受けた環境に住む人々は結果として(経済的、生態的な)環境への対価を支払わなければなりません。
私たちが食品の生産から生じるすべての負荷を考慮すると、
植物食品は動物製品より長期的に手頃であることがわかります。
今は同じグラム数の果物より肉の方が安く購入できるような時代かもしれませんが
植物性食品需要の増加と政治的な変化によって将来的には植物性食品を動物性食品より
安価に購入できる可能性があります。
そんな背景を念頭に、
私たちは何に対してそのお金を支払うのか、お店で食品を選ぶ時
少し意識してみるのも良いですね^^
※このデータはEUに関連するものであり、日本では
動物性食品がEUや欧米ほど安くないかもしれません。
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