ビタミンB12のよくある質問
私自身もサプリも薬もなるべく摂りたくない主義ですので、
信じたくない人が多いのは分かりますが
B12は唯一、健康的にバランスを考えた菜食でも
”適切かつ適量”を得ることができない栄養素です。断言します。
B12はコバルトというミネラルを一部に含む特殊なビタミンですので
自然界では植物も動物もビタミ ンB12を作ることはできず
細菌がビタミンB12を作っています。
これは神経細胞および赤血球の発育と保護、DNA 産生補助に重要で、
B12欠乏症は虚弱、疲労、集中困難、 イライラ、胃腸障害、悪性貧血だけでなく
後遺症を伴う神経系の機能不全をきたす可能性がありますので
完全な菜食では最も不足の注意が必要なビタミンといえます。
肉を食べる方の場合、ビタミンB12は肉などから間接的に得られるのですが、
それは動物がビタミンB12を含む細菌やサプリメントの添加された餌から摂取し組織内で濃縮することで可能になっています。
現代の先進国では衛生にはかなり気を配ってい るため、私たちの多くはB12を含む植物性食品を直接口にする機会を失っています。
ある種の海藻にB12が含まれているとの主張もありますが、それらは人体で有効活用できることが証明されていない種類の擬似的なB12である場合も多く、現段階では信頼できるビタミンB12源にはなっていませんので(私を含め)ドイツでヴィーガンに特化した栄養学を勉強した栄養士はそれらをビタミンB12の供給源と情報提供することはないと思います。
そんな中、菜食者が増えた国々では植物性ヨーグルトやミルク、歯磨き粉などの日常品に予めB12が添加されている事が増えており、またビタミンB12のサプリメントを利用することが
当たり前の認識になりつつあるのでひと昔前に比べると菜食者のビタミンB12不足は深刻ではなくなってきているようです。
現在、いくつかの国では
ビタミンB12を補い、その他の潜在的に重要な栄養素に注意を払えば、いかなるライフステージの人でもヴィーガンの食事はニーズを満たすように適応できる。
と栄養のガイドラインに述べられていますように、
B12のサプリメントを摂取することは栄養バランスを考えるのに必須の条件になっていますので、完全な菜食者の人口が極端に少ない日本ではまだまだ軽視される栄養素かもしれませんが
十分ご注意ください。
ビタミンB12に関するFAQ(よくある質問)
QビタミンB12は腸内細菌がつくってくれるからサプリは必要ないんじゃないですか?
AビタミンB12は健康な大腸でいくらか作られる可能性がありますが、吸収する場所は
その手前の小腸です。逆流してくる量が十分とは考えられていませんので
腸内でつくられるビタミンB12は信頼のできる供給源ではありません。
QビタミンB12は海苔などの海藻から摂れるのでサプリは必要ないんじゃないですか?
Aある種の海藻にB12が含まれているとの主張もありますが、それらは人間が有効活用できることが証明されていない種類の擬似的なビタミンB12(ビタミンB12アナログ)である場合も多く、現段階では信頼できるビタミンB12の供給源ではありません。
もしビタミンB12の供給源であったとしても量の問題でも十分ではないでしょう。
QビタミンB12はニュートリショナルイーストに入っているのでサプリは必要ないんじゃないですか?
AニュートリショナルイーストはあらゆるビタミンB群を豊富に含む自然な食材ですので
非常におすすめですが、ビタミンB12だけは添加物です。そしてその量は商品によって異なり、1日に必要な量を得られるかどうかが使用量によってかなり個人差が出ます。
そして商品によってはB12が全く添加されていないものもあります。
添加されている場合のビタミンB12はシアノコバラミンという安価で扱いやすい
不活性型のビタミンB12ですが悪いものではありません。
シアノコバラミンの安価なサプリメントをとっているのと同様と考えられます。
ただしサプリメントなら初めから活性型のビタミンB12(メチルコバラミン)を選ぶことができます、そして消化器官を介さず、口内粘膜から少し吸収できる舌下錠がありますので
そのようなサプリメントの方が多くの世代にとって効率が良いのは確かです。
ビタミンB12の添加食品の場合、それらを用いて補足的に補うことは可能でもそれだけで十分な供給源になるほどの量ではないと考えた方が安全です。
QビタミンB12のサプリはなぜ舌下錠や液体のものがあるの?
ビタミンB12は胃に入れただけでは、体に取りこまれる事が約束されていない特別な種類の栄養素です。ですので現状食事を介してビタミンB12を十分得ている人でも多くが不足に陥っています。ビタミンB12は胃酸の強さや、酵素の状態、内因子、関係する全ての消化器官の状態に問題があると吸収できない人が多いため、消化器官のどこかに万一問題があっても口内の粘膜から少しは吸収できるよう、舌下錠や液体の形が推奨されています。
乳児や幼児には液状のものが与えやすいのでおすすめす。
QビタミンB12のサプリは過剰摂取にならないの?
AビタミンB12自体は水溶性ですので、不必要な量は基本的には排泄できるようになっております。肝臓にも最大3から5年分のみ貯蔵できるようになっています。
このため、鉄分やカルシウム、ビタミンAやEなどのように過剰に蓄積されるリスクはありませんので、このサプリメント関しては摂取しないことの方がリスクは高いと言えます。
Qどれくらいの量のサプリを選べばいいの?
A実際のB12の貯蔵量がそれまでの食生活や個人によって異なりますので、現在ご自身に最適な量を見極めたい方はやはり血液検査でホロトランスコバラミン(Holo-TC)測定されることをお勧めします。
一般的な成人で完全菜食者の場合、500から1000マイクログラムのサプリメントを液体、あるいは舌下錠の形態(メチルコバラミン)で週 に 1回程度摂取するのがよいだろうと
私は提案しますが、ここ数年、菜食者向けの食品によくB12が添加されるうようになった影響がありサプリメントの推奨”量”は数年前よりも減ってきています。
ビタミンB12の場合サプリメントの量が多いほど摂取量は少なくなりますので、
実際のところかなり低用量のサプリを頻繁に摂っても、1000マイクログラムくらいのサプリを週1か2で摂ってもあまり差がありません。
最も重要な事は必ずビタミンB12のサプリを導入するという事です。
QビタミンB12のサプリは誰に必要なの?
A完全な菜食を行う全ての人、そして従来の食生活を行う人でも
年齢が50歳以上の場合はビタミンB12のサプリメントの導入が推奨されます。
(加齢に伴う消化器官の機能低下がビタミンB12の吸収を阻むため)
その他、消化器官に術歴があったり炎症や胃酸の状態などに問題がある場合は
従来の食生活を行う若い方の場合もB12のサプリメントの導入が推奨されます。
完全な菜食者で妊婦、授乳中の場合は特にビタミンB12の量に注意が必要です。
Q何年もヴィーガンでビタミンB12のサプリをとってないけど、健康だけど?
AビタミンB12にはビタミンB12にしか行えない大事な仕事がありますが、
一方で葉酸などその他の栄養素と分担している仕事もあります。
他の栄養素がかなり充実していると自覚症状が出ず、ビタミンB12欠乏の発見が遅れるのはこの為です。自覚症状が出ないことがラッキーとは言えません。
ビタミンB12の欠乏は神経系に後遺症をもたらすことがあります。
鬱や貧血などのあからさまな症状が出なくても血液検査で確認し、
ビタミンB12の確かな供給源を用意されることをお勧めします。
Qあなた(筆者)はどのビタミンB12のサプリを使っているの?
A私はこのサプリを今現在個人的に週1か2程度利用しています。
メーカーにこだわりはありませんが、気にしているポイントが3つあります。
選ぶ基準には個人差があると思いますのでご参考までにどうぞ。
(1)比較的高用量(毎日摂らなくてもいい)
(2)活性型=メチルコバラミン(万一私の体内で不活性だったら困るので)
(3)舌下錠(万一消化器官に問題があっても吸収できるので安心)
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