家族の批判対VEGAN

ある時ヴィーガンに目覚めて、あなたが色々調べるうちにこのブログに辿りついたなら、

きっとあなたの家族は雑食者(一般的な食生活の方)で、

あなたは家族で唯一の完全菜食者でしょう。


でも安心してください。

私もそうですよ。

ここヨーロッパでも、日本でもヴィーガンとして生まれ育つケース、

一家揃って食生活を変えるケースは稀で、

大抵の場合ヴィーガンは家族で唯一のヴィーガンになることから修行が始まります。


さて、

あなたの行動は非ヴィーガンの家族の目にどう映っていると思いますか?


みんなと同じものを食べない変わり者。

明らかに栄養不足で心配な子

変な宗教にハマった狂信者。

まぁ中には、

あなたの行動に感化されて菜食に目覚める稀なケースもあるかもしれません。


ヴィーガンを公表するといろいろな場面で批判を受けますが、

中でも遠慮なく意見してくるのが家族です。

よって家族で唯一の異なる食生活を持つ人間として他のメンバーと良好な関係を保つには

それなりの忍耐力と時間を要します。


では家族と囲む食卓において、今後どのように振る舞うべきでしょうか?

いくつかの対処法をご紹介したいと思います。


(1)なぜ自分が動物性食品を口にしたくないのか切実な思いを一度は伝える。


抱える思いやそれまでの経験は人それぞれだと思いますが、

どんな理由でヴィーガンになったのであれ

最初は家族に受け入れられないと思います。

ですがあなたの決意の背景にある確固たる思いが何かを一度は伝えてみましょう。

この時に注意しなければならない事は個人の意見に、その段階で家族を巻き込まない事です。

あなたが倫理を重視するように、伝統的食文化を重視する人も世の中にはいるのです。


(2)相手の食文化に対してリスペクトを示す。

家族の食べ物にとやかくいうのは控えましょう。

あなたが家族に同等の扱いを求めるならまずは自分が行わなければなりません。

家族が発がん性物質を口にしても、添加物たっぷりの加工品を口にしていたたまれない気持ちになってもグッとこらえましょう。

急がば回れです。

あなたが前より健康になったように見えること

それが家族の意識に変化をもたらす最初のインスピレーションになります。


(3)料理を振る舞う。


何度も書きましたが、

あなたのお母さんやパートナーが作ってくれた

今まで通りの食事の中から動物性食品を排除しただけでは

ヴィーガンとして十分な栄養を得るのは多分不可能であり、

食べない品の数だけ相手を心配させます。

だからと言って、あなた専用に栄養を補う菜食メニューを1品用意させるのは

家族の負担になります。

ですので、元気で持続可能なヴィーガン生活を送りたければ率先して料理し、

使ったことのない豆や食材もどんどん取り入れ、皆の関心を高めましょう。

できれば非ヴィーガンの家族にもヴィーガン食をふるまってみましょう。


(4)確かな知識を持つ。

さらなる忍耐と時間を要しますが確かな知識を持つことで

あなたの意見はさらに説得力を増します。

栄養を食品のカテゴリー別に考えるのではなく、化学物質単位まで細かく見ていくと

完全菜食(自然の力や体内合成含む)でも、

雑食でも人間に必要な栄養を満たすことが可能なことがわかります。

あなたが食卓に出された動物性品Aを食べない代わりに、どうして植物性品Bを食べるのか。

その植物性品B含まれる栄養価が動物性品Aと同等またはそれ以上の価値があること、

他の食との組み合わせやタイミングによって吸収率を高めることもできること、

植物性品Bの持つ生活習慣病予防効果や多様なポテンシャルについて

落ち着いて科学的に説明できるようになれば

あなたにも自信がつき家族が興味を持ち始めます。

頑なに動物性食品を避けるのではなく、栄養不足に陥らない根拠を日々勉強しましょう。




最後に。

あなたの新しい食生活に関し家族がとやかく言ってきても、悪気があるわけではありません。

あなたを以前の和気藹々とした食卓に連れ戻そうと必死なあまり、

悲しみが怒りという形で表現されたり、批判的な発言になるのです。

敬意は示しつつ、相手のコントロールに従わないことが肝心です。

抵抗力で対処するとさらなる抵抗を受けるだけですが、

あなたにできる方法で熱意を持って取り組む姿を見せれば

いつかはヴィーガンとしての生き方を家族に認めてもらえるでしょう。


ヴィーガンとして悩んだ時は、非ヴィーガンの方々ではなく、

インターネット上のコミュニティーなどで同じ価値観をシェアできる人たちに相談し

軌道修正したり、自分の行いが正しいことを確認しモチベーションを保ちましょう。



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