眠れないほど痛い?痛風改善の食事
痛風かもしれない方のお知り合いの方からのご相談です。
まず、痛みの原因には様々な問題が潜んでいます。
自己判断は禁物で病院で尿検査、血液検査などをしてもらい、
診断してもらう事が先決です。
痛い部分は結果であり、そことはほど遠い場所にある内臓や代謝の問題が原因で、
血流の悪い関節や部位に蓄積した結晶や老廃物が炎症の元になっていることもあります。
ただ、痛みと食事、生活習慣は非常に密接に関わっており今日からでも
改善への1歩を踏み出すことができる可能性があります。
痛み軽減の為に食事を改善したいとおっしゃられる場合は以下の点を
ご参考にしていただけるかもしれません。
痛風の原因に関してはこちらの記事にも書かせていただきましたとおりです。
痛風であった場合は5つの点が重要な食事の改善点となります。
(1)痛風の原因となるプリン体は何に含まれているかを知り、制限する。
(2)果糖(果物よりも加工品、〇〇シロップ、〇〇甘味料)を制限する。
(3)アルコール飲料以外から水分をしっかり摂る。
(4)標準的な体重を目指す。
(5)痛みの原因となる油を知り、制限する。
プリン体の多い食べ物とは
プリン体は主に肉や魚に含まれていますが、アスパラガスなどの植物性食品や豆類にも含まれています。豆の場合レンズ豆はエンドウ豆よりもプリン体が豊富です。
しかし豆の場合はプリン体の量に反して痛風との関連性が低い為、完全に放棄する必要はありませんがもし気になる場合は制限してください。
一方加工肉、肉や魚の皮、内臓などはプリン体の爆弾です。
痛風の予防にも治療には、食生活の見直しが一番効果のある対策です。
その目的は体内の尿酸値を恒久的に低下させ(腎臓からの排出をスムーズにし)、発作の再発を防ぎ、長期的な障害を予防することにあります。
果糖の多い食べ物とは
最近の研究では痛風と果糖の関連性が指摘されています。
果糖は尿酸の排泄を阻害するため、痛風発作を促進します。
果糖は、果物や果汁だけでなくクッキー、アイスクリーム、ピザなどの加工品にも非常に多く含まれます。特にフルクトースシロップ、グルコースフルクトースシロップ、コーンシロップなどの表記がないかどうか成分表示に注意して買い物をしましょう。
一般的に砂糖(つまり50%果糖)、白く精製された小麦粉、加工品の摂取を厳しく制限することが有効です。中でも血糖値を上げないと宣伝される甘味料、具体的にはアガベシロップなどはかなりの成分が果糖なので注意が必要です。
水分量
1日に少なくとも2Lの水分を水や無糖のハーブティーから摂りましょう。
(インスタントでない)新鮮なコーヒーは3杯程度まで。
果物のジュースは加工段階で食物繊維が排除される事に加え果糖が豊富な為
痛風の改善においてはおすすめできません。
生野菜は水分や排出を促進するカリウムが豊富なので水分量に換算しても結構です。
尚、プリン体や果糖が含まれているためノンアルコールであってもビールやその他のアルコール飲料、エネルギー飲料は極力避けなければなりません。
正常な体重までの減量
正常な体重は尿酸濃度を調整し、関節に負担をかけません。
しかし、極端なダイエットや断食療法には注意が必要です。
体脂肪や筋肉が急激に減少するといわゆるケトン体が発生し、尿酸の排泄を妨げ、痛風の急性発作を引き起こすこともあります。
1週間に30種類程度の植物性食品を取り入れることで植物から
抗酸化物質、抗炎症性物質、そして抗炎症性作用のある短鎖脂肪酸を作ってくれるバクテリア(善玉菌)の餌となる食物繊維が多く得られ、症状の長期的な改善が見込めます。
痛みの原因となる油(オイル)とは何か
油には痛みを促進する成分の炎症性物質を多く含む油と、
痛みを抑える抗炎症性を多く含む油があります。
痛みを促進する油とはオメガ6脂肪酸の豊富な油です。
例えばひまわり油、米油、大豆油、ごま油、ピーナッツ油、コーン油など
通常、揚げ物用に使われる油にはオメガ6脂肪酸が豊富なので極力控えましょう。
オメガ6脂肪酸の多いオイルは現代の炎症や病気の主な原因の1つです。
スナック菓子、加工品の油の多くは炎症を引き起こす植物性油脂を原料としています。
炒め物にはオリーブオイルを利用する方が良いでしょう。
オリーブ以外の植物油にはオメガ6が多く含まれ
以下で紹介する抗炎症作用のあるオメガ3の吸収を妨げます。
痛みを改善する油(オイル)とは何か
積極的に毎日とるべき重要な脂質があります。
それはオメガ3脂肪酸を含む食品もしくはそれらから作られるオイルです。
亜麻仁、チアシード、くるみ、ヘンプシードなどを砕いて使うか、
それらから作られたオイルを加熱せずに1日大さじ1杯程度摂取します。
加熱しないオイルはドレッシングやマリネに利用できます。
亜麻仁オイルの場合は開封後、暗い冷蔵庫に保管し14日程度を限度に使い切ります。
オメガ3脂肪酸を含むオイルは熱したり、酸化すると抗炎症作用を失うので注意が必要です。
亜麻仁の種にはオメガ3脂肪酸が非常に多い為
痛みの改善には最も効果が高くおすすめです。
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