女性のホルモン周期に合わせる食事法
(生理痛の話は一番下の方に書いてますので参考にしたい方は下まで読んでください。)
女性の月経周期には、
エストロゲン
プロゲステロン
卵胞刺激ホルモン(FSH)
黄体刺激ホルモン(LH)
テストステロンの5つの主要なホルモンが作用しています。
これらのホルモンは毎月増えたり減ったり繰り返し、
女性の気分やエネルギーに影響を与え、結果的に栄養ニーズにも影響を与えています。
適切な食事は、ホルモンのバランスを保ち、PMSの症状を軽減し、月経周期中のエネルギーを最適化するのに役立ちますが、食事をホルモン周期に合わせて調整するという行動は
見落とされがちです。
月経周期の各時期に特定の食品や栄養素を含むように食事を調整するには、計画を立て、各段階から次の段階に移る際に自分の体を意識することが必要です。
🍒卵胞期🍒
女性の月経周期には、4つの異なる段階があります。まず、排卵前の期間である卵胞期から始まります。この7〜10日の段階では、体が排卵の準備をするために、FSHが上昇して卵巣に卵子を放出する準備をさせ、周期の中で最も低いレベルにあるエストロゲンがゆっくりと上昇し始めます。これらのホルモンは、その月に向けて活性化し始めますが、まだ最も低いレベルにあり、同時に女性の全体的なエネルギーレベルも最も低くなる傾向にあります。
💪卵胞期には力の出る食事を💪
そして鉄分を多く含む食品とビタミンB12を念頭におきます。
菜食における鉄分を多く含む食品としてはこちらの記事も参照ください。
豆類、レンズ豆、ナッツ類、種子類に加えて、濃い色の葉野菜を多く摂るようにしましょう。
(レモンなどの柑橘類からビタミンCを補給したり、有機酸を含む食材を食べ合わせると
植物性の鉄分の吸収率が高まるのでしたね)。
食事内容には、軽くて、新鮮でカラフルなものを選ぶことを目指します。
この時期には、腸内バランスを整えるために、豊富な発酵食品や漬け物の野菜、ザワークラウト、キムチなどを加えて、プロバイオティクス(有用菌そのもの)やそれらが使う栄養である書物繊維が豊富な食品を増やします。
🥚排卵期🥚
ホルモン周期の中で最も短い期間は排卵期です。
通常は1〜2日続きます。卵巣からの卵子の放出は、排卵期に始まります。
女性の卵子は卵巣から卵管に移動し、受精の可能性を待ちます。
卵胞刺激ホルモン(FSH)は引き続き上昇し、黄体刺激ホルモン(LH)レベルも上昇します。エストロゲンレベル(図ではエストラジオール)がピークに達し、テストステロンが急増します。これらの変化に伴い女性の性衝動が高まります。
エストロゲンとテストステロンの両方のレベルが高くなると、女性はより前向きになり、自分の体に自信が持てるようになり、より深く社会とのつながりを求めるようになります。
🍓排卵期は”単純な炭水化物”を控えましょう🍓
エストロゲンの食欲抑制効果により、この時期の女性は空腹感が少なくなります。
その結果、急な空腹を抑える為のエネルギー源として炭水化物に頼る必要性が激減する期間です。
代わりに、エネルギーを維持するためにいつもよりタンパク質と脂肪を含む食べ物、
そして増加したホルモンをデトックスするための多量の食物繊維、つまり複雑な炭水化物が必要になります。
排卵期には、(例)アスパラガス、芽キャベツ、チャード、オクラ、ホウレンソウなどの食物繊維が豊富な野菜を摂りましょう。さらに、ラズベリー、イチゴ、ココナッツ、グアバなどの抗酸化物質を多く含む果物は、グルタチオンを増やし、肝臓における”上昇したホルモンの解毒”をさらにサポートします。
白いパン、パスタ、米などの単純な炭水化物の代わりに、
全粒穀物や雑穀のキヌア、アマランサス、または赤レンズ豆などを増やしましょう。
ナッツやシード類は、ヒマワリの種、ゴマ(タヒニなど)、アーモンド、ピーカン、ピスタチオなどを中心に、サラダにふりかけたり、スムージーに混ぜたりそのままおやつとして食べましょう。
💛黄体期💛
11日〜17日間続く可能性のある黄体期には、プロゲステロンというホルモンが上昇します。
この時期には膨満感、イライラ、気分の落ち込み、頭がぼーっとするなどの月経前の症状(PMS)が現れてきます。
これらの変化は、プロゲステロンの増加により、食欲が増進し、脂肪やカロリーの高い食べ物を食べたくなることが考えられます。
プロゲステロンのさらなる影響として、血糖値の変化に敏感になることが挙げられます。
そのため、この時期に食事の量が少なすぎると、気分の変化が激しくなり、感情的になりやすくなります。
私のお勧めはこの時期に、自分にとってのコンフォートフードを取り入れつつ
出来る限りヘルシーな選択をするということです。
🥗黄体期は軽めの食事を🥗
食事を控えることで感情の起伏が激しくなるのを防ぐために、
1日のうち一定の間隔(3〜4時間ごと)で、空腹を感じたときに食事をするようにしましょう。
プロゲステロンのもう一つの影響は、便秘を引き起こし、消化機能を低下させることです。
そのため、女性は生理前の1週間に消化器系のトラブルを訴えることがよくあります。
この頃には一時的な膨満感や水分の滞留が起こります。
プロゲステロンの増加に伴う食欲の減退と腹部の膨満感を抑えるには、
ビタミンB群、カルシウム、マグネシウム、食物繊維を豊富に含む食品を選ぶとよいでしょう。これらの食品には、糖分を欲する気持ちを抑え、体液貯留の影響を軽減し、
ホルモンを効果的に洗い流すために排泄を促進する働きがあります。
サツマイモ、じゃがいも、カボチャ、人参、パースニップなどのでんぷん質の野菜をいつもより取り入れるとよいでしょう。
穀物は玄米やミレットのような全粒穀物、雑穀を中心にし、
タンパク質はひよこ豆、豆製品などから積極的にから摂りましょう。
ペパーミントティーを飲んだり、スピルリナなどの海藻類をスムージーに加えたりすることも、この時期のホルモンバランスを整えるのに役立ちます。
❤️月経期❤️
月経サイクルの最終段階は、最もよく知られている女性の生理周期で、
ほとんどの場合3〜7日間続く月経が起こります。
月経期には、プロゲステロンの分泌が減少し、
エストロゲンがピークに達した後、減少します。
本来、月経は子宮内膜を除去するための激しいプロセスです。
体内に栄養を補給するためには、体と腎臓を回復させ、ミネラルを補給し血液を作るのをサポートする食品を中心に摂りましょう。
👼月経期には快適な食品を👼
水分を多く含む野菜や果物、鉄分、亜鉛、ヨウ素が豊富に含まれている食品おすすめです。
具体的には、小豆や金時豆、ケール、昆布、わかめ、きのこ類、ビーツ、スイカなどに
非常に癒し効果があります。
温かいスープ、炒め物、海藻類(海苔と玄米を利用した寿司)など、栄養があって、
自分にとって癒しを感じられる食品、調理法を選ぶとよいでしょう。
いつ生理になるか予測できる場合は予め作り置きしておくと楽です。
抗酸化作用のある食品具体的には
ダークベリー(ブラックベリーやブルーベリー)、ケール、亜麻仁(ホルモンバランスや抗炎症作用に優れています)を使ったスムージーもお勧めです。
※抗酸化作用は他にもいろんな植物性食品に含まれます(亜鉛、ポリフェノール全般、βカロテンなど)
🦻ホルモンバランスにとって最も重要なことは 自分の身体に耳を傾ける事🦻
ホルモンの働きや周期による変化を理解することは、
女性が自分の周期的なエネルギーパターンをどのようにして養えばよいかを理解するのに役立ちます。
ですが、自分の身体に耳を傾ける事とはその時食べたいと思った物を
なんでも放り込めば良いという意味ではありません。
何事にも言えることですが定期的なストレスマネジメントを行い、
質の高い全粒穀物、十分な食物繊維を摂取し、日頃から砂糖や油、ホルモンバランスに直接かかわるホルモン剤や化学物質を多く含む食品を控え、
毎晩十分な睡眠をとることでホルモンバランスを整えやすくなります。
体と自然に向き合い、周期を通して自分のエネルギーを読み取ることで
自分の体が何を必要とし、何を欲するか予測したり見極めることが最善の方法です。
<おまけ>
🔥🔥最後に生理痛に❌なもの🔥🔥🔥’
炎症を高める食品は生理痛に悪影響を与えます。
①アラキドン酸を多く含む食物(全ての動物性食品、特に動物由来の脂質や卵は最悪)。
➡️ヴィーガンになって生理痛がなくなった人はアラキドン酸の摂取量の減量が
かなり影響していると思います。
②オメガ6脂肪酸を多く含む加工品(加熱された植物性油のスナック、ほとんどの植物油)
➡️ヴィーガンになって生理痛が悪化した人は植物性オイル特に大豆油、コーン油、ひまわり油、紅花油などからオメガ6をとりすぎの可能性が高いです。
※オリーブオイルは抗炎症性ですが、
オイルはどんなに健康的なオイルであっても、日頃からあまり使わない方が良いです。
低オイルな食生活をしていると、ホルモンが過剰につくられないので生理痛軽減にはとても役に立ちます。アボカドやナッツは加工品ではありませんが、何も病変、異常がないのに
生理痛が強い方は1ヶ月間、オイル及び脂質の多い食材を意識して減らしてみてください。
③砂糖
砂糖は腸で”短鎖脂肪酸という最強の抗炎症性物質”を作ってくれる良い菌の、敵となるその他の微生物のご飯となります。つまり体内で抗炎症性物質が作られるのを邪魔しますので
控えた方が生理痛予防&改善には良いと思います。
一方同じ炭水化物でも食物繊維はこれとまったく逆に、良い菌のごはんになりますのでどんどん取り入れましょう。
こちらのご本からのアドバイスも参考になりますのでよろしければどうぞ。
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